ZUNTATAメンバーズコラム vol.8

ZUNTATA 20周年プロジェクト進行中 - 石川勝久 (ZUNTATA サウンドエンジニア)

ZUNTATAずっと稼動中

いよいよ公開された「ZUNTATA 20th Anniversaryプロジェクト」 いかがでしょうか? Z-Filedの完全リニューアル、スーパースィープさんとのコラボレーションアルバム、iTunes Storeでの1993年ライブの配信etc... 久々にリスナーの皆さんにも見える形でZUNTATAが動き出しましたね。

ただここ数年ZUNTATAはあまり活動をしてないみたいなこと言われることもあるんですが、もちろんそんなことはありません。 ZUNTATAはタイトーのサウンド開発部門なので、タイトーから発売される製品で音に関することは殆ど関わっています。 アーケード、コンシューマーゲームはもちろん、メダルゲーム、キッズ用カードゲーム、着信メロディ、携帯電話向けカラオケソフトウェアなどなど、音が関係する仕事は日々山のようにあるので ZUNTATAの『中の人』的には(笑)休むどころか逆にここ数年は「休みくれ!」 的な状況になっております。

コラボ企画について

さて、前回のコラムではいきなりスーパースィープの細江さんが登場して驚かれた方もいるんじゃないでしょうか。 色々な縁でスーパースィープさんとはコラボすることになったんですが、なんというか元ゲームミュージックヲタな僕としては感無量ですな!!(笑) 細江さんと個人的な交流は以前からあったんですが、本格的なお仕事でこうやってご一緒させてもらうのは初めてなのですごくワクワクしております!

ナイスト/サイバリオンBOX は、ダライアス、レイに続くタイトーゲームミュージックCD-BOX の第3弾ということになるんですが、スーパースィープさんのCDプロデューサーの方が書いた企画書からはこのゲームへの熱い想いがビンビンに伝わってきました! ええ、その愛に打たれたんです(笑) 内容は愛情タップリのマニアックなものになるのでこれからの続報にご期待ください。

ダライアスリミックスもなんか豪華なメンバーによるアレンジアルバムになりそうですよ・・・!? これまで何度もアレンジされてきているダライアスですが、同業の方によるアレンジって初めてなんじゃないでしょうか? そういう意味では僕もすごく楽しみにしている一作です。

アルカノイドDS オーディオプラネット」 と 「電車で電車でGO!GO!GO! れぼりゅ~しょん」 は前述の2作とは趣が異なる、ZUNTATAによる「ZUNTATAらしくない」アルバムになります。

アルカノイドDSはゲーム開発時にゲームディレクターから「サウンドさんにまかせるから好きにやって(意訳)」と言われた(様な気がした)ので思いっきり好きにやってみました。 たぶんBGMだけ聞くとまさかこれがアルカノイドとは思いもしないくらい、テクノありロックありジャズありゲームミュージックアレンジありの「超ごった煮的」サウンド。 バラエティ感を出したかったのでわざと曲は1人のコンポーザーにつき2~3曲に限定してもらいました。 聞いていて飽きないアルバムになると思いますよ~。

電車で電車でGO!GO!GO! れぼりゅ~しょん」 については・・・まさかあの歌がここまで引っ張るとは思ってなかった(笑) 元々あの歌は ZUNTATA-J.A.M. のライブ用に作られた「その日限り」 的な曲だったんですがいつの間にやらCMソングになって、しかも賞までいただいてしまいました。 しかもいまだにCDの問い合わせも多く、着うたや iTunes Storeでの音楽配信ではダライアスとかレイと並んでダウンロードランキング上位なんですよ。 今回、新たな電GOアルバムをリリースするにあたって、ただ普通に復刻版を出してもつまらないので新アレンジをちょっと変わった嗜好で収録しようと思っています。 詳細はまだヒミツですが、かなり「これまでのZUNTATAらしくない」ことをするので皆様どうかお手柔らかに(笑)

ティームエンタテインメントさんとの「バトルギア4」サントラ、スーパースィープさんとのコラボアルバムなど続々とアルバムをリリースしていきますが、ご安心ください! もちろん本家本元ZUNTATA RECORDSも健在です! 来年早々には久々にZUNTATA RECORDSからの新作アルバムをリリースできると思います。 年内には詳しい情報をお知らせできる・・・と思います(笑)

ゲームショーで体験すべし!

9/22、23に幕張メッセで開催される東京ゲームショーでは、僕がサウンドディレクターを担当した「アルカノイドDS」と、ZUNTATA期待のコンポーザー(笑)小塩がサウンドディレクター/コンポーザーを担当した「スペースインベーダー エクストリーム」がどこよりも早くプレイできます! 特に「スペースインベーダー エクストリーム」 はゲーム進行にビートが完全シンクロした新感覚のサウンド。 なんというかこれは・・・えーと「キモチイイ」ですよ(笑) これは恐らく体験しないとわからない感覚だと思うので、ぜひプレイしてみてください! ヘッドホンでプレイするとさらに吉。

Profile

石川勝久(Katsuhisa Ishikawa)

著者近影

通称 “ばびー”
サウンドエフェクトひと筋十ン年。代表作に「メタルブラック」「ダライアス外伝」「サイキックフォース」「武刃街」などがある。近年はサウンドディレクターも兼任することも多い。