ZUNTATAクリエイターズ インタビュー:なかやまらいでん氏

第2回

前回に引き続きニンテンドーDSソフト「ロストマジック」の作曲者なかやまらいでん氏へのインタビューをお送りする。 今回は音に対するこだわりから音楽的ルーツまで深く掘り下げて聞いた。

自分が感動出来ない音楽は聴いていても楽しくない

● 今回はニンテンドーDSというプラットフォームで、久々にデータによる楽曲製作だったと思うんですがいかがでしたか? またストリームによるサウンドが多い昨今、データによるサウンドのメリットとはどんなところにあると思いますか?

データはとにかく容量が厳しいです。で、結構努力しても報われないことも多いです。「この音ショボイよー」って。
でもメリットはもちろんあって、ストリームと違って曲データをリアルタイムに変化させることが出来ます。単純なことですが、曲のテンポをゲームの展開に合わせて自由に変化させたりするのは、ストリームでは決して出来ないことですから。小さい容量の中で構成する楽曲って、一種の“味”みたいなのがありますよね。
“怪我の功名”じゃないですけど、そういった副産物も魅力に出来るのもメリットかも知れません。
もちろんストリームも好きです。なんといっても豪華な曲が作れますし、作業も楽ですし(笑)。

● ここからはなかやまさんの音楽性についてお聞きしていきたいと思うのですが、最近よく聞いている音楽はなんですか?

NHK教育で昔やってた子供向け番組の音楽とか、戦後間もないころにラジオで流れてた童謡とか。昭和20~30年代ぐらいがマイブームです。
本当は今ドキの音楽を聴かないといけないんでしょうけれど、自分が感動出来ない音楽は聴いてても楽しくないですし。

● いま一番気になるアーティストとかいますか?

“気になる”という意味では、今は居ないですね。

“新しい音楽”ではなく、“訴えかける音楽”を追求していきたい

● なかやまさんの音楽のルーツはどこにあるのでしょうか。

小さい頃になかなか最初の言葉が出なかったから、親が一日中8トラで歌のテープを流してたんです。その頃の刷り込みが今も生きているんでしょうか、やっぱり童謡がルーツのような気がします。

● 今ゲームサウンドクリエイターを目指している方にアドバイスのようなものがあれば

皆さん言われていますが、まずはゲームだけでなく、いろんな音楽を聴くこと。そして音楽だけでなく、いろんなことに興味を持つこと。絵から作曲のヒントを得てもいいですし、(自分は全く出来ないですが)スポーツから得るのも面白いはず。音楽を作るヒントは音楽だけではありません。
もう一つ、「演出」に興味を持って欲しいです。単に依頼された音を作るのではなくて、「この音をどこで、どのようなタイミングで使うことで、観る側にどんな感情を与えられるか」というのを意識して欲しいです。音をどんどん入れ込むのも演出ならば、一つの音以外バッサリ切ってしまうのも演出ですよね。
これは映像作品だけでなく、日常の中にもこうした演出は隠されています。結局、自分のアンテナの感度を研ぎ澄ませましょう、ということになりますか。

● 今後の予定、そして今後目指していきたい方向性などあればお聞かせください。

他にもアルバムとして発表していない過去の作品があるので、これをどうにかして形にしていきたいです。DSでは近いうちに新しい作品が発表出来る・・・かも知れません。
今後についての具体的な展望は全くありませんが、“新しい音楽”ではなく、“訴えかける音楽”を追求していきたいなぁと、漠然と思っています。

● 今日はありがとうございました。


第1回 第2回

なかやまらいでん DiscoGraphy

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