ZUNTATA座談会2008・20周年プロジェクトを振り返る (4)

ZUNTATA座談会2008 -20周年記念プロジェクトを振り返る-

ハッピーボタン

内田(以下「内」)ちょっと変わった仕事といえば、うちのゲームセンターの店頭に置いてある「ハッピーボタン」だけど。

ばびー(以下「ば」)何気にあれは最近自分がやったものの中では一番プレイされているのかも(笑)

小塩(以下「小」)まあタダで遊べますからねぇ(笑)

お店に行くと大抵誰かやってるのを見るよ。

結構子供から大人までやってる。

大隅(以下「大」)叩くだけですから、とっつきやすいんですよね。

インベーダーの音って遠くまで聞こえるから、あれが聞こえると近くにタイトーの店があるなっていうのが分かる。

音のカンバンみたいなものですよね。

実はあまり知られていないけど、あれってインベーダー以外の音も隠しサウンドとして入っているんだよ。

あ、そうなんですか?

そう。実はアルカノイドとかダライアスのサウンドなんかも鳴るようになってる。隠しサウンドだからモードによっては全く聞けないこともあるけど。

ちなみに10秒以内に100回以上連打できると僕の作ったファンファーレが聴けます!

100回? 結構難しくない?

いや、結構みんな出してる。小さい女の子とかでも100回越えたりしてるの見たことあるし。

さすがに150回いったらかなりスゴイと思うけどね~。

ちなみに小塩は最近のインベーダー関係のサウンドはほとんど全部やってたけど。

エクストリームをやって以来、社内で「インベーダー関係なら小塩に」みたいな感じになって(笑) 今まで話してきた他にも「スペースインベーダーWORLD WAR」とか「スペースインベーダーインフィニティジーン」とかもやりました。去年から今年にかけての仕事の6割くらいがインベーダー関係で、なんでこんなに僕はインベーダーに好かれているのかと(笑)

他のメンバーを差し置いてインベーダー職人まっしぐらだな!(笑)

久々のライブイベント

こないだ久しぶりに東京ゲームショーでライブをやったわけだけど。

何年ぶりだったんでしたっけ?

えーと2003年のゲームショーに“ZUNTATA-J.A.M.”名義で出て以来だから5年ぶりかな。無印のZUNTATA名義で言えば1999年以来だから、実に9年ぶり!

ということはZUNTATAで言うと21世紀初ですか!?(笑)

そもそも何でライブやることになったんでしたっけ?

ZUNTATA20周年っていうことでロゴ変えたりとか電れぼ出したりとか、ここ最近は見えやすい形で色々と活動してたじゃない?

で、社内的にも「なんかサウンド(ZUNTATA)が最近元気だから久々にライブでもやる?」みたいな話になったんだよね。

まさに社内営業活動ですねぇ(笑)

久々にライブやって思ったけど、やっぱりライブは面白いな~。

日々にメリハリがつくっていう感じはあるね(笑)

肝冷えな事もいくつかあったけどね(笑)

毎回必ず1回はあるんだよな~、ライブやると。きっと悪い神様が見てるんだよ(笑) 「このケーブル抜いてやれ」みたいな(爆笑)

今回のライブでは往年の名曲のメドレーもやったわけだけど、あれはなかなか弾き応えがあったな。長かったけど。

メドレーはイントロの入りを間違えないか毎回ドキドキものでしたよ。自分のピアノから始まる上に3拍目だか4拍目だか中途半端なとこから入るから。

あとメドレーだから曲ごとにキーが変わって大変(笑) 「G」は転調多いし(笑)

そういえばベースとギター両方が生演奏で入るのって久々じゃない?

ああ、そういやそうだ。どっちか一方だけっていうのはあったけど両方とも生っていうのは久々。

中村さんのギターと土屋さんのベース良かったですよ!

中村は以前からたまにアルバムとかでギター弾いたり、アレンジやってもらったりしてたけど(「ジェットでGO!2」など)、土屋君のベースも渋くてヨイねぇ。

ちなみに今回のライブ、隠れた見所は何と言っても小塩のバンダナだな!(一同笑)

あの「ラーメン屋のオヤジ」状態のアレね(笑)

あれは1ステージづつ別のバンダナを用意したから、4種類あるんですよ! だから後で写真や動画を見ても僕のバンダナを見れば何回目の公演か分かるという!

そんなもん分かって何になるんだよ!(爆笑)

iTunes® Storeへの進出

次は20周年プロジェクトに先行する形で始まった、iTunes® Storeでの配信の話でも。

今でちょうど2年ぐらいですよね。どれくらい配信したんですか?

聞いて驚け、なんと合計で1300曲以上配信してるのだよ!

隠れた名曲としては?

「私のハッピーマナーブック」とかどうですか!(笑)

あれ結構好きだけどなぁ。ダメかな。

「タイトーモバイルフォンゲームサウンドコレクション」なんか面白いと思いますが。

あれには僕のデビュー曲が入ってます!(笑)

それ僕のゲームソフト制作デビュー作でもあるんですよ。

そう言えばモバイル系の音楽集っていうのは珍しいよね。

ZUNTATA1993LIVE 再生の記憶に関するレポート トップランディング&ランディング・ハイ・ジャパン

あと最近よく昔の作品を配信してるけど、あれには理由があって。こないだ資料整理してたら、以前に基板から収録したマスターテープがいくつか出てきたんだよね。ちょうどいいってことで綺麗にマスタリングし直して順次配信してるわけ。

1993年のZUNTATAライブとかも発掘品ですか?(笑)

そう。これはアルバムになってなかったので、まさか僕もこんなテープがあることを知らなかったんだよね。

個人的にはトップランディングとランディングハイのカップリングアルバムもオススメだなぁ。

偶然に空モノの2つのゲームのテープが出てきたから組み合わせてみたんだけど、意外にこの組み合わせいいね。ゲーム的には10年の隔たりがあるんだけど。

音楽配信ってCDと違って製作現場から直送っていうか(笑) 僕らが出したいと思ったら即配信できるから、CD化は難しいけどこの曲は埋もれさせたくない!ってものを公開するのに向いてるんだよね。

昔のタイトルをCDというパッケージ商品として再発するのも製作コストや売れる枚数から考えると難しい場合もあるしね。

これからのZUNTATA

それじゃあ最後に「これからのZUNTATA」ってやつを話してみようかと。

なんかまた企画モノアルバムをやりたいねぇ。昔やった「タイトーDJステーション」みたいな笑いがあるやつとか、観念的なコンセプチュアルなものとか。

まあ何をやっても賛否両論あるんだろうけど、それを気にして止まっちゃったらそれこそ「形骸化」だからねぇ(笑)

ゲームサウンド中心に活動していくのはもちろんなんだけど、その内容を限定しないで「音」つながりで他にも色々やっていけたらいいね。

お、なんかまとまった(笑) でもなんかねー、オチが欲しいね、一発(笑)

一同 ・・・。

なんでそこで僕を見るんですか(笑)

よし! それじゃあ小塩先生にこの座談会のオチをつけてもらおう!!

え? えーと・・・ら、来年からは21周年プロジェクトが始まります!

一同 ・・・。

締まらねぇ~!!

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