● 今回の「ロストマジック」の楽曲を作る上でのコンセプトというか、目指した方向性のようなものがあれば教えてください。

ディレクターのBABI氏と打ち合わせた時に、「従来のRPGチックな曲にはしたくない」という意見で一致しました。

● なるほど。具体的言うとどのような？

全体的にはケルティッシュな味付けで、ゲームのイメージから離れすぎず、媚びすぎず。ゲームの中でも、曲単体でも独立して聴けるような楽曲を目指しました。

● その方向性に至るまでにはどのような試行錯誤がありましたか？

最初、企画側のイメージが固まらないうちに実験的に作ったのが“ねじれた杖の城”の曲です。これは、いわゆるRPGチックなカッコイイ路線を目指したのですが、その後に絵を見せられて急遽路線転換、 “金色砂丘”の曲を作って、「じゃあこの方向に合わせましょう」ということになりました。
結局、最初の曲も復活させることになったのですが、その際にアレンジや音色にかなり手を入れて、違和感のないように仕上げたつもりです。

● 参考にした音楽作品、映像作品などはありますか？

ターンAガンダムです。
のどかな田園風景と兵器が同居している世界を見て、この兵器がロストマジックで言うところの「魔法や魔物」なのかなぁと。傍から見たらあり得ない組み合わせなんだけど、その世界の中ではそれが日常である、というような。

● ご自分で一番気に入っている曲はどれでしょうか。

メインにもなっている「風のように走れ」でしょうか。 “金色砂丘”の次に作ったのがこの曲で、タイトルの通りアイザックとトリスティアが手を繋いで草原を走る絵をイメージしています。 自分としてはあり得ないぐらい明るく爽やかな曲です。

● 「風のように走れ」はオープニングやエンディングでもアレンジを変えて登場する、いわゆるテーマ曲的な位置付けですよね。それでは今回特に苦労した曲はどれでしょうか？

「滅びの聖都」です。
いろんな声素材をサンプリングして試したのですが、なかなかうまく「歌って」くれませんでした。そのため、声のパートにはかなり細かなデータで表情をつけています。容量的に、他のラウンドBGMの倍以上はあるでしょうか。

● 今回の楽曲の中で「ここは聴いてほしい！」というポイントは？

うーん（笑）全部！と言っておきます（笑）

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