オトdePONと直感バンド
ばびー(以下「ば」)最近のZUNTATAの新機軸といえばモバイル系ソフトの開発だけど。
内田(以下「内」)原案からアプリ開発までZUNTATAの内部でやってるものというと「オトdePON」と「直感バンドシリーズ」になるのかな。


大隅(以下「大」)「オトdePON」は、携帯のボタンを押すだけで色々な音が出たら面白いんじゃない?ってことで僕がテスト版を作ったんですよ。2006年の秋ぐらいだったかな。で、それを営業サイドに見せたら「これ面白いんじゃない?」って盛り上がって。
内うちの強みってなんだろうって考えたとき、効果音を作ったり、音声を録ってきたり、ネタを考えたりっていうとこだと思ったから。やっぱりうちはゲーム会社だから他の携帯系コンテンツをやってる会社よりも面白いことが出来るっていうのはあった。
大「オトdePON」ってゲームじゃなく、単に音を鳴らして面白い!っていうのがコンセプトだから、とにかく種類をたくさん用意することになってすごいバリエーション作ったわけですよ。
内結局100本くらい作ったんだっけ?
大そうですね。現状それくらいあります。
内1本の「オトdePON」には9個のサウンドが入ってるから、それだけでも1000個近いよね。
大しかも隠しサウンドとかも入っているから実際はもっと作りましたね。
小塩(以下「小」)サウンドはばびーさんと僕とで作って、ソフトは全部大隅君が一人で作ったという(笑)
内完全に中の人で完結してるんだよね。
ばうちは長年ゲームサウンド作ってて音ネタはたくさんあるから、こういうことは動きやすいってのはあるかも。でも今まではZUNTATAの中にツールとかドライバを書く人はいたんだけど、アプリ系のソフト屋さんがいなかったから実現しにくかった。
内ZUNTATAの中で全部完結できたというメリットは大きかったね。
大アプリの企画だけでなく制作まで出来るようになったのは大きいかもしれないですね。


ばそういう流れで「直感バンドシリーズ」が出てきた?
大まあこれにも色々紆余曲折があったわけですが(笑)
内「オトdePON」に楽器編というのがいくつかあって、携帯のボタンを押すとピアノとかギターの音階が鳴らせたんだよね。
大みんなで無理やり合奏みたいなことやってましたよね(笑)
内で、この延長線上でなんかもっとシンプルに盛り上がるもの作れないかなってことで
大Docomoのモーションセンサーを使うと、なんかエアギターみたいなことが出来るんじゃないか?っていう話になって
ば振ったら携帯の画面は見えないから、音だけで楽しめるようにするとそういう方向性に行くよね。
大そうですね。画面を見ながら振るんじゃ音を出す楽しみみたいなのが薄れますから。このアプリを作っている時は自分の席で腕振りながら調整していって、軽く筋肉痛になってみたりして(笑)
ばそういえば、こないだの東京ゲームショー(2008)で公開された「直感クラシック」はすごかったねー!
小携帯アプリなのにすごい取材の数でしたよね! TVのニュースとかでも放送されちゃったりして。
大海外のニュース番組でも取り上げられたみたいで、今でも海外からアクセスがありますよ。
内ZUNTATAがやったことで一番ニュース的に大きく取り上げられたことだと言ってもいいかと(笑) ロイターとかAP通信でも取り上げてたし。
ばZUNTATA世界デビューか!(笑)
スペースインベーダー30周年との関わり
ば2008年はスペースインベーダー30周年記念っていうことで、ZUNTATAでもインベーダー関係の仕事をいっぱいやったわけですが・・・
小いっぱいやりましたねー。(手元の資料を見て)こんなにやったんだと思って。
ばこの中で言うと・・・やっぱり「スペースインベーダーエクストリーム」が一番大きいのかな。
内DS版とPSP版があったけど、うちが制作したのはDS版だけなんだよね。
小コンセプトを大きく分けたかったんですよね。DS版では音とゲームを密接にリンクさせたくて、PSP版は色々なアーティストをフィーチャーしてサウンドのバラエティ感を出す、という感じに。
ば・・・正直言うと、エクストリームは最初企画書を見た時はそれほど惹かれなかったんだよね。
小ぶっちゃけちゃったーー!(笑)
ば(笑) ほら、最初はゲームと音を同期させるっていう話がなかったじゃない。で、そのあと小塩が同期システムを提案してゲームに入れてもらったでしょ?
小そうですね。
ばそれを実際に聞いた時に、「これイケるな!」って思った。

小ゲームのプログラマも興奮してましたよ。「これ(入れてみたから)聞いてみてくれ!」みたいな(笑)
内なにそのドキュメントマンガになりそうなエピソードは(一同笑)
小いやでも本当の話なんですってば(笑)
内確かに僕がその昔に開発中の「電車でGO!」をテストプレイさせてもらった時と同じ高揚感があったなぁ。「これは~! もしや~!?」みたいな(笑)
ばえ、僕はあの時 特にピンと来なかったけどなー
小またぶっちゃけちゃったーー!(笑)
内いやいや、倉庫にあった木材と段ボールでできた筐体でやらせてもらったとき、僕は「こ、これはミッドナイトとかトップランディングの再来だ・・・!」とか思ったもの。
大えーとなんか大分話が脱線してますが(笑)
小サウンドの同期が入って、だいぶエクストリームは方向性が決定付けられましたね。
ばZUNTATAがゲームの仕様にまで深く入り込んでいって、その結果ゲームがさらに面白くなったというのは嬉しかったね。
内僕の知り合い関係でもすごくこのゲームは評判よかったよ。まあ年代的におやじゲーマーなわけだが(笑)